中古物件の全面リフォーム500万でどこまでできる?
リフォーム経験者が徹底解説!
投稿日:2023.02.06
「中古物件を全面リフォームしたいけどいくらかかるか不安」
「予算500万でどこまでリフォームできるのか知りたい」
このように考えている方へ、使いやすさや利便性を重視したリフォームのアイデアを厳選してご紹介します。
中古物件の全面リフォームをする際に大事なことは、「リフォームの目的を明確にする」ことです。
予算に限りがあるので、どこまで使い心地や利便性を高めるか、優先順位を立てる必要があります。
この章では全面リフォームにかかる費用を施工箇所別に解説し、リフォームで活用できるローンや、リフォーム費用を抑えるためにすべきこと3選を解説しています。
予算500万円でどこまで全面リフォームができるのか?ぜひ最後まで一読ください。
目次
全面リフォームに掛かる費用は?
費用の振れ幅は、あなたがどんなリフォームをしたいかで変動します。
素材や機器のグレードを上げると費用もかさんでしまうため、予算500万でどんなリフォームがしたいのかを明確にした上で資金を確保しましょう。キッチンやリビング・水回り、床や壁などのリフォーム費用を表にしたのでご覧ください。
※以下の表は、目安となります
内装の工事内容 | 費用相場 |
キッチン |
50万〜150万 |
リビング |
250万〜300万 |
浴室 |
60万〜200万 |
トイレ |
15万〜90万 |
フローリング(畳) |
1万〜6万 |
壁紙(㎡) |
800円〜1万 |
間仕切り、ドア新設 |
8万〜25万 |
間仕切り撤去 |
7万〜23万 |
外装の工事内容/td> | 費用相場 |
外壁・塗装 |
60万〜180万 |
重ね張り |
100万〜220万 |
張り替え |
150万〜250万 |
屋根・塗装 |
15万〜80万 |
重ね葺き |
60万〜250万 |
葺き替え |
70万〜260万 |
耐震補強 |
120万〜150万 |
リフォームとは別にかかる費用は?
リフォームをする際に工事以外にも費用が発生します。
工事の費用とは別に用意しておくといざとなった時に困りません。リフォームとは別に発生する費用は下記の表をご参照ください。
工事以外にかかる費用 | 費用相場 |
解体工事費 |
業者によります |
廃棄物処理費 |
業者によります |
設備リース費 |
業者によります |
追加工事費 |
業者によります |
近隣へのあいさつ代 |
1万〜2万 |
引っ越し代 |
20万〜30万 |
家具代 |
5万~20万 |
各種手数料、税金 |
1万〜2万 |
リフォーム時には部屋を防塵シートで養生し内装や設備を解体して撤去しますが、リフォーム業者が工事した際に出た廃材は、産業廃棄物として処分するためお金がかかります。
また、工事を初めてから内部の劣化が見つかってしまうと、補修工事が必要になることもあります。
万が一に備えて予算の8割でプランを立て、2割をもしものために手元に残しておくのも一つの手です。
使い心地や利便性が良くなる全面リフォームは?
今必要な設備だけではなく、将来必要になりそうな設備を考慮してリフォームを考えた方が長期的に見て、使い心地や利便性が良くなります。
今後も住み続けるのであれば、内装だけではなく、物件の状態を定期的に確認し、外装や屋根の補強・基盤の補強も検討しておきましょう。
例えば、「子供が成長して一人部屋が欲しいと言うかもしれない」と想定し、一人部屋を確保しやすいリフォームをしておくと、子供が成長してから「リフォームしたくても出来ない」という状況が防げます。
庭でBBQするのが楽しみなのであれば、キッチンとリビングから庭への導線を意識して、行き来しやすい空間を作ってみるといいかもしれません。
リビングとキッチンを使いやすくしたい
キッチンとリビングを全面リフォームする際に導線を考えると、使いやすさがグッと上がります。キッチンの型もいろんな形があります。
「キッチンからリビングが見えるようにしたい」「見えない部分にパントリーを作りたい」など、家族それぞれ希望があるはずです。キッチンとリビングをどんな風に使いやすくしていきたいかイメージを膨らませていきましょう。
次の表では、キッチンの型やリビングのDKの型を解説します。
参照 : https://sumai.panasonic.jp/sumu2/basic/vol5/02.html
T型 |
エル型の変形。カウンターとライニングテーブルを連結させ、配膳や片付けを楽にしたスタイル。 |
II型 |
洗い場とコンロを二の字に配置している |
L型 |
シンクとコンロの位置が近いので動線もスムーズ。2人同時にたってもぶつからないのも利点 |
I型 |
シンク、コンロ、調理スペースが横並びに設置されています。比較的ローコストで狭いキッチンにも向いている |
キッチンやリビングの床は汚れやすいので、床材は掃除しやすいものにすると家事の負担が減ります。見た目がいいものを優先して選んで掃除しにくさに後から気づいてしまうことありますので、日頃の手入れがしやすい素材をチェックしておきましょう。
キッチンとリビングをあえて仕切らないLDKでは、家全体の広さを確保しゆったりとした空間を作れます。さらに部屋を仕切らないため、材料費の削減にもつながりコストダウンが狙えます。
水回りを全面リフォームしたい
水回りの導線を意識すると、家事のしやすさが上がり利便性が良くなります。
例えばキッチンやお風呂場の間に洗濯室を確保すると、汚れものをすぐに洗濯できます。
さらに、玄関とは別の入り口から洗濯室とお風呂場があるスペースに移動できるようにリフォームすると、汚れた服をその場で脱いで洗濯し、お風呂で清潔にできます。
水回り付近に収納スペースがあれば必要なものをしまっておけるので、わざわざ取りに行く手間も省けます。
このように水回りの導線を改善すると、家も汚れにくくなり清潔に保ちやすいのがメリットになります。
給排水管を狭い範囲にまとめると材料や工期もコストダウンできます。給湯器からの距離が近くなるため、ガス代の節約にもつながるのでおすすめです。
外壁や屋根の補強・リフォームがしたい
外回りのリフォームで出来ることは外壁や屋根、窓、ベランダ、庭、カーポートや玄関アプローチなどです。中古物件のリフォームでは、老朽化の度合いによって外壁や屋根の補強が行われます。今後のリフォームや補強を考慮した上で、屋根の素材を選んでいきましょう。
ここで注意しておきたい点は、リビングやキッチンの全面リフォームと一緒に外装や屋根をリフォームすると、予算がオーバーしてしまう可能性が高くなることです。
もし外壁や屋根の老朽化がひどい場合は内装よりも先にリフォームが必要になるかもしれません。築30年以上の物件は外壁や屋根の補強を先にした方がいいと進められる可能性が高いので、あらかじめ見積もりの際に確認しておくといいかもしれません。
予算500万の全面リフォームで使えるローンは?
リフォームローンにはいくつか種類があります。
ですが実際にどのローンが利用できるか、分からないかもしれません。ここではリフォームで利用できるローンを2つご紹介します。
無担保型ローン
無担保型ローンは抵当権の設定などの手続きが要らないローンです。
手軽に利用できますが金利は高めで、返済期間は最長15年ほどになります。融資できる金額は最大で500万程度になります。
有担保型ローン
有担保型ローンは現在の住まいを担保にして契約するローンになります。
抵当権設定の手続きが必要なので時間と諸費用が掛かりますが、無担保型より金利は低く、返済期間は最長35年です。融資できる金額は最大5000万円程度になります。
財形住宅融資
財形住宅融資とは勤務先で財形貯蓄を行い、一定の要件を満たしている人が対象です。
金利は固定金利で5年ごとに見直しをします。返済期間は最長20年になります。融資できる金額は財形貯蓄残高の10倍と言われており、最大で4000万となります。
費用を抑えるためにできることはあるの?
「中古物件を予算500万で全面リフォーム出来そうだな」とイメージがつきやすくなったでしょうか。もしかしたら「希望するリフォームをすると予算オーバーしてしまう」と悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。
そこで費用を抑えるためのアイデアを3つご紹介いたします。
相見積もりで価格比較する
複数の施工会社から見積もりをとって価格を比較しましょう。
同じ内容でも総額が変わることがあります。1社だけ見て決めずに複数の会社を比較して、それぞれのメリットデメリットを見つけましょう。価格だけではなく、クオリティや工期について、きちんと対応してくれるかなども細かく確認して業者を選びましょう。
リフォームしたい部分の優先順位を決める
今の家の雰囲気を一新できるので、あれもこれもと目移りしてしまうかもしれません。
ですが予算500万で出来ることは限られてしまうので、優先順位を決めてリフォームの計画を立てていきましょう。
途中から素材や機器のグレードを上げてしまうと工期が遅れたり予算をオーバーしてしまったりすることがあるので、妥協せずプランをしっかり練ってから依頼しましょう。
水回りはまとめて施工すると安くなることも
水回りのリフォームをまとめて依頼すると安くなるプランを用意している業者もあります。お住まいの業者でそのようなプランを扱っているところがないか、一度チェックしてみましょう。
予算500万で理想の家にするためには目的を明確に
今回は使いやすさや利便性を重視したリフォームのアイデアを厳選して紹介しました。
全面リフォームをやりたいと考えている方は、まずはいくつか業者で見積もりをとって希望するリフォームができるか相談してみましょう。
見た目だけでなく、「こうしたら使いやすそう」と日常の不便さを解消していくために、目的を明確にして全面リフォームをしていきましょう。
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